圧縮成形
その理由としては、材料費は安いのですが、成形の自動化が難しい点があげられます。又、熱硬化性樹脂を成形すると何らかのガスが発生しますが、成形時に発生したガスは金型の表面に沈着し、離型(りけい)を悪くしたり腐食の原因になったりするため、原則として金型の成形面はハードクロムメッキを施さなくてはなりません。成形中も随時離型剤を塗布してやる必要があります。又、成形完了時、あるいは区切り時(もし連続稼動ならば定期的に)には、必ず成形面を清浄化(研磨剤で磨く)しなければならないというような金型のメンテナンスが必要です。加えて、圧縮成形の宿命であるバリ取り作業という後処理に手間がかかるので、所謂手離れが悪いという問題があります。さらには粉末状の材料を使用するために粉塵などの作業環境も良くないという問題もあります。しかし、廉価という事も有り、以前は電気製品、生活用品、食器などにも良く使われていました。又、化粧品用ヨウキにおいても、熱硬化性樹脂はキャップにも良く使われていました。しかし、昨今ではPPなど熱可塑性樹脂に切り替わっているものが多いようです。
熱硬化性樹脂でなくては求め得られない物性があるため、昨今でも使用されることはありますが、傾向としては熱硬化性樹脂の利用は減少しております。これに伴い、圧縮成形メーカーは衰退の一途にあるといわれております。
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容器辞典
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