メタクリル樹脂

　メタクリル樹脂は一般に「アクリル樹脂」と呼ばれているものの正式名です。PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂）やアクリルガラスと呼ばれることもあります。メタクリル樹脂は、透明性や対候性はすべての樹脂の中で最も優れており、古くから航空機などの風防ガラスとして用いられています。このように、通常のガラスではなくても、通常のガラスに似た透明プラスチック製品も広い意味でガラスと呼ばれることがあります。

　メタクリル樹脂は、優れた透明性と優雅な光沢を持ち、また対候性（プラスチックや塗料等が、屋外で使用された場合に、変形、変色、劣化等の変質を起こしにくい性質）がほかの樹脂に比較して抜群に優れています。機械的性質（引張り・圧縮などの外力に対してどの程度の耐久性をもつかという性質）も優れており、耐薬品性、耐油性、耐ガソリン性も良好です。しかし、耐溶剤性は劣ります。

　メタクリル樹脂は、その供給形態から、射出成形、押し出し成形などに用いられる成形材料と機械加工、加熱加工、接着加工が施され製品化される注型板（成形加工は真空成形、圧空成形、プレス成形など）の二種類に分けられます。

　成形材料は主に射出成形品として、その優れた光学的性質を生かして光学部品、自動車部品、弱電部品および雑貨などに、注型板は看板、ディスプレイ、照明カバー、建築材料および電気機器部品に用いられています。

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容器辞典